ALPHA
Garden
見頃の植物     
(2007.9.7)

現在のロックガーデンの様子
8月中は暑い日が続きました。普段より雨も少ない割に、降るときは集中豪雨になったようで、植物を育てている方は気が休まらなかったのではないでしょうか。

さて、8月はALPHAの学生もインターンシップやイベントに参加したり、趣味にいそしんだりと、各々充実した夏休みを過ごしました。ALPHAに帰ってきた仲間から、それぞれの夏の体験を聞けるのが楽しみです。

オーナメンタルグラス特集


オーナメンタルグラス(Ornamental grass)とは、直訳すると「観賞価値のある草」ということになります。風にそよぐ葉や、穂の動き・音は、庭にひと味違った雰囲気を演出します。

一口にオーナメンタルグラスといっても、鮮やかな緑色、枯れ草色、銅色、シルバーなどの色や、ススキのように幅広の葉、糸や針のような細かい葉など形も様々です。

今回は、アルファガーデンで風を感じさせてくれるオーナメンタルグラスを紹介します。

トップの写真は、現在のロックガーデン(カフェテリア前)の様子です。ちなみに、下の写真は7月のロックガーデンの様子です。2枚の写真を比べると、パンパスグラスの成長がよく分かります。

7月のロックガーデンの様子
        

パンパスグラス

学名:Cortaderia selloana
科名:イネ科
原産地:南アメリカ(ブラジル、アルゼンチン、チリ)
植栽場所:ロックガーデンなど

南米のパンパ草原の植物で、高さ2~3mにもなり、豪華な花穂が出ます。かなり巨大化するので植栽箇所には注意が必要です。一般家庭の庭では、持て余してしまいますので、矮性種のプミラを用いるのが良いでしょう。一昨年の学園祭では、パンパスグラスの花穂を刈り取り、オブジェを作成しました。

ペニセタム・セタケウム

学名:Penisetum sataceum
科名:イネ科
原産地:アフリカ
植栽場所:風の庭など

イネ科の多年草で、ねこじゃらし状の花穂をつけ、あまり大型ではないので、花壇の良いアクセントになります。赤身を帯びた葉と花穂が印象的なペニセタム・セタケウム ルブラムや、白く羽毛状で柔らかく優しい印象の花穂で、草丈60cmと扱いやすいギンギツネといった品種があります。

ワイルドオーツ (ニセコバンソウ、セイヨウコバンソウ)

学名:Chasmanthium latifolium
科名:イネ科
原産地:北アメリカ
植栽場所:市道沿い

同じイネ科で一年草のコバンソウの花穂はふっくらとしていますが、ワイルドオーツの花穂は押しつぶされたように薄いのが特徴です。秋には赤から銅色に色を変え、冬まで残ります。
ススキ

学名:Miscanthus sinensis
科名:イネ科
原産地:東アジア
植栽場所:サンクンガーデン

ススキは日本の山野に普通に自生していますが、園芸品種はたくさんあります。横に白い斑が入るタカノハススキはゼブラグラスともいい、最も多く普及しています。

フウチソウ

学名:Hakonechola macra
科名:イネ科
原産地:日本

植栽場所:風の庭、レジデンス

学名の由来は「箱根産の草」という意味で、日本特産の1属1種です。「風知草」の名の通り、細かくて柔らかな葉がそよ風に揺られ、涼しげな雰囲気を演出する植物です。別名の「ウラハグサ」は、光沢ある緑色の裏葉が表向きになることから付きました。日本原産のオーナメンタルグラスとして海外でも広く用いられています。

最後に、前回の「見頃の植物」でトップに取り上げた リュウゼツラン の開花ですが、8月頭に日本に来た台風5号による強風で、花が咲ききる前に根元付近でボッキリと折れてしまいました。みんな楽しみにしていたリュウゼツランの開花でしたが、自然現象の前に残念な結果となってしまいました。校内には、まだ多くのリュウゼツランがあるので、彼らがまた花をつける日を楽しみにするしかないですね・・・・。


下の写真は、折れたリュウゼツランの断面の写真です。計ってびっくり、なんと直径14cmもありました。この迫力は、さすが名前に「龍」の名がつくだけのことはあるなぁと思わせてくれました。
まだまだ残暑が厳しく、あまりの暑さにALPHAの植物も少々疲れ顔です。でも、朝晩が多少涼しくなってきて、そんな空気の中で、今回特集したオーナメンタルグラスの葉がこすれてさわやかな音を立てているのを聞くと、秋が少しずつ近づいているのを感じる今日この頃です。

                                                      
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