ALPHA
Garden
見頃の植物     
(2007.2.15)

菜の花
まだ2月ですが、蜂も早くから大忙し
  新年のご挨拶を用意していましたが、早くも2月になってしまいました。さて、ふたを開けてみるとこの冬は「暖冬」とでました。京都地方気象台では連日、「在来種のタンポポが観測史上最も早く咲きました」「ロウバイが昨年より2週間も早く咲きました」と発表。ALPHAガーデンでも先月中旬にはソシンロウバイは満開で、早くも辺りに春の香りを漂わせていました。また、例年ですとこの時期は地上部が霜に当たって枯れてしまうので、地際まで切り戻しているアルストロメリアがまだ花を付けています。昨年の春から、ほぼ一年中花を咲かせていることになります。まだ3月までは安心できませんが、これほど極端な変化があると、「温かくてよかった」などと手放しで喜べないようです。
 そんなALPHAの庭も、今年で9回目の春を迎えることになります。細くて頼りない木々が点在していて、その間にこれでもかというほど派手派手しく一年草を敷き詰めた、まさに「植えたてホヤホヤ」の春からスタートして、丸8年間。その間に台風、干ばつ、寒乾風、大雪、冷夏、暖冬などの環境変化を体験し、庭はどのように変化してきたのでしょう。少しずつ環境に適応し、淘汰され、淡路のこの山の上ならではのオリジナルの景観が作られてきたようにも思います。庭づくりは1年、2年の単位ではなく、20年、30年という長いスパンで見なければなりませんが、それもデータや知識だけでなく、その庭に対する人々のさまざまな想いの積み重ねの上に成り立っていくものです。10年後、20年後もALPHAガーデンが末永く愛され、一人前の庭に育っていくことを願ってやみません。
アイスランドポピー
学名: Papaver nudicaule
科名: ケシ科
植栽場所: 一年草花壇
薄い紙でできているような可憐なポピー。早春を彩る花としてはすっかりおなじみですが、花だけでなく、毛むくじゃらの蕾や、花が落ちた後の花芯もなんだか愛嬌があって、楽しい花です。
ツバキ’ワビスケ’
学名:Camelia wabisuke cv. Bicolor
科名:ツバキ科

植栽場所: 玄関前
之も暖冬の影響でしょうか、ワビスケツバキも今年はだいぶ早い開花を迎えました。先月末に病害虫防除のために石灰硫黄合剤を散布したので、葉っぱが白っぽく汚れてしまっているのが残念です。


ゴールデンクラッカー
学名:Euryops virgineus
科名 キク科
植栽場所:花の庭、ロックガーデン
まだ茶色やグレーが多くて地味な印象の冬の庭を明るくしてくれる貴重な花です。南アフリカ原産で、耐寒性はそれほど強くないほうです。露地で越冬するとどんどん丈が高くなって、不格好に倒れてくるので、花後に剪定するといいでしょう。
スイセン
学名:Narcissus cv.
科名: ヒガンバナ科    
植栽場所:カラーガーデン
品種は’Easter Joy'でしょうか、カラーガーデン(黄色のコーナー)の隅で元気よく咲いています。黄色は人の心をぱっと照らす春一番の色。寒い日でも心が温かくなります。
   
ウメ
学名: Prunus mume
科名:バラ科  
植栽場所: 図書資料棟西側斜面
ALPHAガーデンにしては珍しいくらい早咲きの梅です。濃い紅色の花をたくさん付けました。
プリムラ・ジュリアン
学名: Primula juliae
科名:サクラソウ科  
植栽場所: 企業出展花壇
色や形など、バリエーションの豊富なプリムラですが、今年潟~ヨシに出展していただいたこの種はまるでミニバラのようにくるくるっと巻いた蕾が特徴です。小振りの花がかわいらしく、寄せ植えなどに人気が出そうです。霜や寒風で葉が痛みやすいのですが、この冬は大丈夫そうです。
水仙が咲きました
淡路の花の名所の一つ、灘の黒岩水仙郷は今年は10年に一度の開花状況で、花も観光客もあふれています。いつからどうやってこの水仙郷が誕生したのかわかりませんが、急勾配の斜面地にしっかりと根付いた株がそれは誇らしげに咲いていました。2000年からはじまったALPHAの水仙はまだまだ「郷」というレベルには遠いのですが、暖冬の影響もあり、今年は良く咲いています。晴れた空にうっすらと花の香りが漂い、来る本格的な春への期待が膨らむようです。固い地面に穴をあけ、歴代の学生や受講生が一つ一つ手で植えていったこの景観もこの先の成長が楽しみです。
 
                      またどこかでお会いできますように。
 
 2005年の春に始まり、見頃の花情報以上に、思うことなど脈絡もなく自由に書かせて頂いた本ページですが、今回をもちまして担当をおりることになりました。2年間、時々息切れを起こしてスキップしてしまったりもしましたが、全部で19ページつくることができ、自分にとってはいい勉強になりました。その間、つたない文章、下手な写真にに長らくお付き合いいただきました皆さま、誠にありがとうございます。この場をお借りしてお礼申し上げます。深刻な温暖化は懸念されますが、皆さまのもとには心温まるすてきな春が訪れますよう願っております。ありがとうございました。


                                                        
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