ALPHA
Garden

見頃の植物     

(2008.05.01
 こんにちは。風薫る5月になりましたね。アルファの庭では色とりどりの花が一斉に咲き乱れ、蜜蜂たちが忙しく働き始めています。八重桜やハナモモが満開となると、やっと暖かくなってきたなと実感させてくれます。学校では先月入学式があり専門課程10期生と園芸療法課程6期生の計38名が新しくアルファの仲間となりました。春は私たちを待っていたかのように、一斉にかわいらしい花を咲かせます。数が限られていますのですべてはお伝えできませんが、5月の見頃の植物行ってみましょう。

アガパンサス

Agapanthus africanuns

科名:ユリ科

原産地:南アフリカ

花言葉:恋の訪れ、知的な装い

植栽場所:事務管理棟前など

 和名ではムラサキクンシランと呼ばれますが、クンシランはヒガンバナ科なので全く別の植物です。大株になると大きな花房を沢山つけるので、目を引きます。6月~7月に咲く花は青紫色や白色が多く、さわやかな印象です。花の咲く時期は高さを利用して花壇の後方へ植えたりしても良さそうです。花が終わった後も特徴的な花がらが冬まで残るので、アレンジメントにも楽しめるのではないでしょうか?

リビングストンデージー

学名:Dorotheanthus bellidiformis

科名:ツルナ科

原産地:南アフリカ

花言葉:瞳の輝き

植栽場所:風の庭、カフェテリア前


 太陽の光が良く似合う、華やかな花色の植物です。晴れた日は花を開き、曇りや雨の日は閉じています。高温多湿を嫌うのでALPHAガーデンでは水はけと風通しの良いロックガーデンに植栽されています。上手に育つと地面を覆うように花をつけ、パステルカラーの絨毯を広げたようになります。光をたくさん浴びて明るく咲く様子をみると、なんだか元気がわいてきます。


アジュガ

学名:Ajuga reptans

科名:シソ科

原産地:ヨーロッパ、中央アジア

花言葉:日陰の愛、強固な結びつき、心休まる家庭、絆

植栽場所:学生レジデンス付近

 アジュガはミントやセージのように、葉に精油を含んでおり、ヨーロッパでは沈痛効果のある傷薬として用いられていました。
 丈夫な宿根草で、耐寒・耐暑・耐陰ともに優れている優秀なグランドカバー植物です。雑草を生やさないようにアジュガを植えるという使われ方もしているようです。また、品種も多く、葉の色や斑入り、花色など、好みに合わせて選ぶことができます。
 同属別種ですが、国内には「ジュウニヒトエ」という素敵な名前を持つ自生種があります。十二単 (学名 Ajuga nipponensis) は山地に自生し、筋骨草(きんこつそう)という生薬です。別名ジゴクノカマノフタ …「病気を治して地獄の釜にふたをする」・・・。
 アジュガ・レプタンスのことを西洋アジュガ(西洋ジュウニヒトエ)と区別して呼ばれます。違いは、ジュウニヒトエの花色は白か、白っぽい紫が基本です。一方、アジュガ・レプタンスは、濃い紫が基本の色で、園芸品種でピンクや白があるようです。
 元気に育つアジュガは、ガーデンの頼もしい一員です!

コデマリ

学名:Spiraea cantoniensis

科名:バラ科

原産地:中国中部(江戸時代の終わり頃に渡来)

花言葉:伸びゆく姿・努力・優雅・品位

植栽場所:四季の庭

 庭園樹や切り花として馴染み深い植物です。細い枝を垂れ下げながら、小さな白花が散房状にかたまって、連ながるように咲きます。コデマリ(小手鞠)の名はその姿からつけたものです。同様に、別名ではスズカケ(鈴掛)ともいいます。高さは1~2mくらいになります。各花は連続して咲き、株全体が白い花で覆われるようになるので、たいへんに美しいです。余談ですが、オオデマリという名の植物はスイカズラ科の植物で、名前は似てもまったく関係ありません。

ハナミズキ 別名アメリカヤマボウシ

学名:Benthamidia florida

科名:ミズキ科

原産国:北アメリカ

花言葉:返礼

植栽場所:園芸療法ガーデン

 花期はソメイヨシノが咲き終わった丁度今が見頃です。自然な樹形が美しく、一般的には家庭の庭のシンボルになることが多いですね。学内でも園芸療法ガーデンにて目立つところに植栽をしています。写真で白く見える部分は花びらではありません。中にある緑の小さな部分が本当の花なのです。5ミリ程度の小さな花ですがとてもかわいらしいです。花期は限られていますので、じっくり観察してみるのもおもしろいですね。

ツルニチニチソウ

Vinca major

科名:キョウチクトウ科

原産地:地中海沿岸

花言葉:幼なじみ

植栽場所:四季の庭など

 緑の茎や斑入りの葉がとてもキレイ。花期は5月で青い花をつけます。大変丈夫な宿根草でグランドカバーに重宝します。でも、旺盛な成長でランナーをどんどん伸ばして増えてゆきます。個人のお庭で植栽する時には、時々刈り込んであげないと、広がったランナーで大変なことになるかもしれません。ちなみに、ヒメツルニチニチソウは全体的にツルニチニチソウより小さく、耐寒性が高いのが特徴です。適材適所で使い分けると良いですね。

ハクサンボク
 

学名:Viburnum japonicum

科名:スイカズラ

原産地:日本、台湾

植栽場所:第2駐車場中央

 まだ学校のハクサンボクは蕾の状態ですが、これから見頃を迎えます。一見アジサイのようにも見えますが、実はガマズミ属で秋には真っ赤な堅い実を付けます。花の咲く時期もかわいらしいですが、秋の姿もとてもおすすめの植物です。常緑低木で家庭の庭木としても使いやすいと思います。知らなかったという方はぜひ見に来て、これからの植栽に取り入れてみませんか?

ラナンキュラス
 

学名:Ranunculus asiaticus

科名:キンポウゲ

原産地:中近東、地中海沿岸

花言葉:あなたは魅力に満ちている

植栽場所:石畳沿い

 ラナンキュラスのラナ(rana)はラテン語で蛙という意味。葉が蛙の足の形に似ているとか、湿地の蛙のたくさんいるところに生えるということから名付けられたと言われています。高温、多湿、極端な乾燥に弱いため水やりには注意が必要です。ポテッしたまん丸のお花で、花びらが幾重にも重なっている姿がなんとも魅力的です。4月、5月はこの大きなお花を次々と咲かせるため、養分をたくさん必要とします。アフターガーデニングとして、生花だけでなくドライフラワーとしてもよく飾られ、その個性的な魅力が引き立ちますので、是非お試しあれ!

小特集

「校内のツツジ」

 5月に咲く代表的な花といえばやはりツツジ科の植物ではないでしょうか?
 ツツジの歴史は古く万葉の頃から人々に親しまれていたそうです。江戸時代には品種改良も進みキリシマ、クルメ、サツキなどの園芸種が生み出されました。ただツツジ科の植物はとにかく種類が多くてなかなかどのツツジであるかを言い当てるのは至難の業ですよね。日本では自生種だけで約22属108種、園芸品種だけで300種以上あるといわれていますから・・・
 校内には実にいろんな種類のツツジが植栽されています。その内訳は
(常緑タイプ) キリシマツツジ・クルメツツジ・ヒラドツツジ・西洋シャクナゲ・アセビ
(半常緑タイプ)モチツツジ(花車という名の園芸種もあります)・サツキ
(落葉タイプ) レンゲツツジ・ミツバツツジ・コバノミツバツツジ・ドウダンツツジ
 ツツジの世界も結構奥が深いですね。それでは校内であなただけのツツジを探してみてください。

<学生のALPHAな日々④>
 先日、38名の新入生が期待を胸に仲間入りしました。北は北海道から南は沖縄まで出身地はさまざまです。また、専門としていた分野もさまざまです。この学校では個人のバックグラウンドに制限はしておりません。私たちはさまざまな経験とこの学校での知識を併せ持ち、「景観園芸士」・「園芸療法士」となります。本年度入学した彼らもどのような活躍をされるのか楽しみですね。
 早速ですが新入生の授業の様子を紹介します。左が専門課程の植物を学ぶ授業の様子です。夏には植物名・科名・学名を当てる試験があります。右は園芸療法課程の演習の様子です。さまざまな工夫をした植物の育て方を学ぶ授業です。写真はジャガイモを育てています。

 

*見頃のページをご覧頂いた(ている)皆様、ありがとうございます。ご意見や、ご感想などをお寄せ下さい。alpha@awaji.ac.jp

 

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