ウリクサ
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学 名:Lindernia crustacea
科 名:アゼトウガラシ科(旧ゴマノハグサ科)
原産地:日本、中国、東南アジア、ミクロネシア
植栽場所:風の庭周辺の芝生
花の時期:8~10月
特徴
やや湿り気のある場所に生える1年草です。茎は、地面を這いながら分枝して広がります。
葉は、対生しています。葉の形は卵形で、縁に鋸歯があります。葉のつけね(葉腋)から
花柄を伸ばして、その先に淡い紫色の花を1つずつ可憐に咲かせます。
花が咲き終わった後に、5mmほどのマクワウリに似た形の実がなります。
よって、ウリのような形の実をつける草という意味で本種は、ウリクサと名付けられています。
豆知識 【小さな小さなトレニア】
この草の花をじっくりと見つめているとあることに気が付きました。
それは、花壇に植えられている園芸植物のトレニア(ゴマノハグサ科)と「花の形がそっくりだ!」
ということです。トレニアと花の形がそっくりであることは、花を真正面からこの草に目線を合わせること
によって初めて確かめることができます。なお、トレニアとウリクサは近縁だといわれています。
ちなみにトレニアは、別名をハナウリクサといいます。トレニアのことをハナウリクサと呼ぶのは、
一般的には、ウリクサよりもトレニアの方が花は美しいと思われるからだそうです。
花の大きさが「美しい」と人々をひきつけるのでしょう。
でも「小さな小さなトレニア」というウリクサならではの魅力もあります。
それは可憐さや趣があることです。花が繊細であるのはもちろんのこと、実の形の面白さなどです。
秋が深まると紅葉も美しいです。
この機会にウリクサの花や実に秋を感じながら大切に愛でていただけると幸いです。
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<参考①:杉村昇. 名前といわれ野の草花図鑑2(夏~秋・冬).p.122-p.123. 1998年 (偕成社)>
<参考②:木村陽二郎. 図説花と樹の大事典. p.74-p.75.1996年(柏書房株式会社)>
<参考③:山田卓三. 野草大百科.p.122. 1992年(北隆館)>
- (撮影日:9月11日)