ヤツデ
|
写真:ヤツデ |
学 名:Fatsia japonica
科 名:ウコギ科
原産国:日本
植栽場所:日本庭園
ヤツデの花は、毛糸の帽子のてっぺんに付いているぼんぼりのような形をしています。
大きさはピンポン球くらいで、雄しべが伸びている時期の花は、遠くからみるとふんわりとした感じがします。
近づいて見てみると、たくさんのアリと数匹のハチが花を訪れていました。ヤツデの花には、冬でも昆虫がよく集まるそうです。
花はこれから、雄しべが発達し花弁がある状態から、雄しべと花弁が落ち雌しべが発達した状態へと移り変わります。
ヤツデの葉は、天狗の団扇のような形をしており、大きな手のひらのように見えることから「八つ手」の名がついたと言われています。
ここで「八つ」とは、数字の意味ではなく「多い」という意味を表しているとも言われています。
実際、ヤツデの葉は7~9つに裂けるものがほとんどで、正常なものでは8つに裂けることはないそうです。
試しに、何枚か数えてみると7裂と9裂のものしかありませんでした。8裂の葉は、四つ葉のクローバーのように見つけられればラッキーなのかもしれません。
ちなみに、ヤツデは「八」で末広がりに縁起がいいことと、手のような大きな葉が人を招くということから、玄関先や門の脇に植えられることもあるそうです。
では、最後にヤツデで一首
霜降りて かじかむ日には 手袋を 大きな手にも はいて欲しい (詠み手:津森 弘)
<参考文献① 日本の樹木.p.525.2011年(山と渓谷社)>
<参考文献② 都市の樹木.p.287.2012年(文一総合出版)>
<参考文献③ 山渓フィールドブック 樹木[秋冬編].p.68.1997年(山と渓谷社)>
<参考文献④ ヤサシイエンゲイ ヤツデとは http://yasashi.info/ya_00004.htm>