ソヨゴ
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学 名:Ilex pedunculosa
科 名:モチノキ科
原産地:日本(関東地方以西、四国、九州)、中国、台湾
植栽場所:四季の庭(駐車場近く)、エントランスゾーン(坂道の近く)
花の時期:5~7月
果樹期:10~11(-1)月
特徴
雌雄異株の常緑小高木~高木です。山地に生え、樹高は普通3~6m、大きなものは10mを越えます。
樹皮は灰褐色でなめらかで、葉は互生し、全縁で、表面は光沢があり、触り心地が皮質でつるつるしており、触り心地がよいです。
6月頃、葉腋に直径約4mmの白い花をつけます。雄花は多数、雌花は1個または2~3個つけます。果実は秋から赤色に熟し、
3~4cmの長い柄の先に長く垂れ下がってつきます。
浅根性で根が深く張らず、乾燥地にも自生するため、屋上緑化や都市緑化に好んで使用され、庭園樹や公園樹にも使われます。
材は緻密で、ソロバン玉や櫛、器具材などに用いられます。葉はタンニンを多く含み、褐色の染料となります。
中部地方では、神事における「サカキ」として、ソヨゴを使うところがあるそうです。
豆知識 【名前の由来は‘そよぐ’?】
ソヨゴは葉はやや密につけ、かたい葉が風に揺れて擦れ合い、さやさやと音をたてて葉がそよぐ様子から「ソヨゴ」という名前がつけられたそうです。
また、「フクラシバ」という別名があり、これはソヨゴの葉を火であぶると、葉肉内の水分が沸騰・気化して葉が膨れることからそう呼ばれているそうです。
他の普通の樹木の葉では、すぐに表皮が破れて水気が抜けてしまうから、膨れはしないそうです。
ソヨゴの葉の表皮は厚くて丈夫なんですね。ぜひ実際にソヨゴの葉を触ってみてください。
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<参考①:林弥栄. 山渓カラー名鑑 日本の樹木. p.409. 1985年 (株式会社 明光社)>
<参考②:岩崎哲也. 都市の樹木433 .p.242. 2012年 (文一総合出版)>
<参考③:矢口行雄. 樹木医が教える緑化樹木事典 病気・虫害・管理のコツがすぐわかる!. p.84-85. 2009年 (株式会社 誠文堂新光社)>
<参考④:佐竹義輔,原寛,垣理俊次,冨成忠夫. 日本の野生植物 木本Ⅱ. p.28-29. 1989年(平凡社)>
- (撮影日:10月11日)