マユミ
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学 名:Euonymus sieboldianus
科 名:ニシキギ科
原産地:日本、サハリン、朝鮮南部
植栽場所:一般駐車場の車道側
花の時期:5~7月
果熟期:10~12月
特徴
日本各地からサハリン、朝鮮半島南部の山野に分布する雌雄異株の落葉低木~高木で、樹高は普通3~5mです。
花は枝の下部の葉腋に集散花序につき、雌木では、やや四角形の果実がつきます。果実は蒴果で、秋から冬にかけて、はじめクリーム色のち淡桃色~桃色となり、
裂開し、赤い仮種皮に包まれた赤橙色の種子が1~4個現れます。横から見ると可愛らしいおしりのようにも見えなくもないです。果皮の色は変異があり、
桃色が特に濃いものや最後まで白色のものなどもあるそうです。
野趣のある木なので、雑木の庭や盆栽、鉢植えなどに利用されることも多いです。
材は白く、緻密で狂いが少なく、昔、この材で弓をつくったことから「真弓」の名がつけられたといわれ、その他、玩具やクシ、こけし、将棋の駒などをつくるのに用いられるようです。
豆知識 【 若葉は山菜!果実は有毒! 】
春から夏(4~5月)の時期のマユミの若芽、若葉は山菜として利用されます。食べ方は、生で天ぷらやかき揚げ、ゆでておひたし、
各種和え物、油炒め、つくだ煮、マユミ飯として食することが出来るそうです。苦みがあり、アクが強いので、塩ゆでしてよく水にさらし、十分にアク抜きをする必要があります。
味はコクがあり、最高級の木の芽と評価する人もいるそうです。
しかし、秋に熟す果実の中の赤い種子は有毒だそうです。調べたところ、毒の成分は分かりませんでしたが、
食べると吐き気、下痢、筋肉の麻痺などがおこるそうなので決して口にしないようにしてください。
昔は熟したマユミの果皮や種子を頭のシラミ駆除に用いたそうです。
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<参考①:阿武恒夫.「花と木の名前」1200がよくわかる図鑑. p.182. 2005年(主婦と生活社)>
<参考②:林弥栄. 山渓カラー名鑑 日本の樹木. p.414-415. 1983年(株式会社 明光社)>
<参考③:岩崎哲也. 都市の樹木433 .p.236. 2012年 (文一総合出版)>
<参考④:財団法人 日本漢字能力検定委員会.知っ得 植物のことば 語源辞典 窶投ソ検新書-.p.194.1997年>
<参考⑤:金田初代.FIELD PHOTOGRAPH 山菜. p.77.株式会社 西東社>
<参考⑥:水野仲彦.ヤマケイポケットガイド⑥ 山菜・木の実.p.89. 1999年. (株式会社 山と渓谷社)>
<参考⑦: 新・花薬用植物一覧 マユミ>
<参考⑧: 新・花北海道 樹木/野鳥/昆虫/動物 索引>
- (撮影日:10月11日)