見頃の植物

アキノエノコログサ

アキノエノコログサ
学 名:Setaria faberi
科 名:イネ科)
原産地:日本、朝鮮、中国など
植栽場所:車道沿い、分区園
穂の鑑賞時期:10月~11月


特徴
 乾燥した草地に生える一年草です。
9月~10月頃、茎の頂から長い花梗を伸ばして淡い黄緑色の穂を出します。
秋の野原で穂がやわらかく風になびく姿を子犬の尾に見たてて「エノコログサ」、 また特に本種は秋口から咲き始めることから「アキノエノコログサ」と名付けられています。
この植物の 花には、花びらはありませんが、その代わりに穎という実を包む皮のようなものが発達しています。
また、エノコログサともよく似ていますが、エノコログサでは穂が直立するのに対し、本種は、穂が垂れ下がることが大きな特徴です。



豆知識 【宝石のように輝く実】
 また、エノコログサともよく似ていますが、エノコログサでは穂が直立するのに対し、本種は、穂が垂れ下がることが大きな特徴です。
最初は、穂は黄緑色なのですが、秋が深まるにつれて穂が紫色をおびてくることが分かりました。
また、なんとその穂の中にたくさんついている実の1粒1粒を観察してみると、紫色、薄桃色、黄金色など様々な色に色づいているのです。
 まるで、秋の野原で美しく輝く宝石のように思えました。
 もう1つこのエノコログサの仲間の魅力をご紹介しましょう。
それは日の光に穂が照らされるときらきらと輝くことです。また、かぜになびく様子も趣深いものです。
一首ご紹介しましょう。
「秋の野に花やら実やらえのこ草」(楚常)




<参考①:荒垣秀雄・飯田龍太・池坊専水・西山松之助.四季花ごよみ[座右版].p.654-655.1994年(講談社)>  
<参考②:北村四郎・村田源・小山鐵夫.原色日本植物図鑑・草本編(Ⅲ).p.369-370.2008年(保育社)>  
<参考③:杉村昇.名前といわれ野の草図鑑2(夏~秋・冬).p.154-155.1998年(偕成社)>  
<参考④:牧野富太郎.牧野新日本植物圖鑑.p.739.1972年(北隆館)>  

アキノエノコログサ
(撮影日:10月16日)