ハブランサス・ロブスタス
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写真:ハブランサス・ロブスタス |
学 名:Habranthus robustus
科 名:ヒガンバナ科
原産地:中南米
植栽場所:事務棟と講義棟の間など
ハブランサスとは、中南米におよそ15種が分布する草丈15~20cmの半耐寒性の球根植物で、初夏~秋に花を咲かせます。自生地では雨が降ったときに花を咲かせるので、レインリリーとも呼ばれます。
非常に近縁で、見た目がそっくりな仲間にゼフィランサス(タマスダレ)があり、同様にレインリリーと呼ばれていまが、ハブランサスは花が斜め上向きや横向きに咲き、ゼフィランサスは真上に向いて咲くなどで両者を区別しますが、どっちもキレイです。
また、ハブランサスはギリシア語で「優雅な花」という意味です。
ハブランサスの代表的な種に淡いピンクの大輪花が美しく、ピンクレインリリーとも呼ばれるロブスタスや濃い黄色で花びらの外側に赤い筋が縦に入るツビスパツスがあります。
ピンク色の花を咲かせる園芸品種のチェリー・ピンクは強健で育てやすく、広く普及しています。
ハブランサスの仲間は、低温多湿を嫌い、寒いと葉が枯れて休眠します。増やし方は、分球とタネまきがあります。分球は数年に1回、春か秋に行い、タネまきでは2~3年で花が咲く大きさの球根に育ちます。
密植すると見栄えがよく、植えっぱなしの方が十分に育ち花付きもよくなるので、寒さの心配が無いか防寒できるなら3~4年は植え替えないほうがよいでしょう。また、透明感のある澄みきった花色も多く、芝生などに群植しても楽しむことができます。
すらっと伸びた茎にピンクの蕾をつけた植物を見つけたので、「おぉナツズイセンや~」と思ったのですが、このハブランサスという植物でした。
ちなみにナツズイセンは、背丈がもう少し大きく、一つの茎にたくさん花をつける印象を感じます。
夏の晴れの日がつづいた後に雨が降ると、急に花芽を出し、花を咲かせるので、ぜひ見逃さないように園内を散策したいところです。
恥ずかしながらここで一首
夏旺ん 一雨とおり のぞかせる 立姿涼し レインリリー (詠み手:後藤田 政春)
<参考①:花づくり園芸館 阪本 昭夫 小学館 1998年2月20日>
<参考②:花を楽しむ大全科 鈴木 勤 世界文化社 1995年3月20日>
<参考③:ヤサシイエンゲイ ハブランサスの育て方 http://www.yasashi.info/ha_00050g.html>
<参考④:タキイネット通販 http://shop.takii.co.jp/shop/selection/harukyukon1201.html>