見頃の植物

カンツバキ

カンツバキ



学 名: Camellia sasanqua cvs.
科 名:ツバキ科
原産地:サザンカの園芸品種
植栽場所:風の庭・学校玄関など



 冬の落ち着いた庭にパッと鮮やかなピンクのカンツバキの花が彩りをそえています。
 花は11月~2月頃まで見頃で、八重咲きで花弁が多く深い緑色をした葉と対照的な明るい花色が目立ちます。
 
 カンツバキはサザンカの園芸品種やツバキとの雑種とされているなど様々な説があります。
 学校では別のサザンカの品種(下写真 左)が一足お先に開花しており、見比べてみると花弁の数や葉の大きさなど、花も葉もカンツバキのほうがにぎやかです。カンツバキの葉には光沢があり、鋸歯もするどく、分厚くしっかりとしています。また、サザンカの特徴である葉柄の毛は少なくつるっとしています。
 ここでさらに!学校の各所に植栽されているカンツバキと思われる花を見比べてみると、いくつかの違いが見られたので、そちらもちらっとご紹介いたします。
 下の写真の真ん中が学校玄関付近のもの、いちばん右が風の庭に植栽されているものです。花はよく似ているのですが、風の庭のカンツバキの葉の厚さや反り具合、光沢の強さが目立ちます。また、玄関付近のものは樹高が2m近くあるため、タチカンツバキと呼ばれるカンツバキよりも樹高の高いまた別の園芸品種であるかもしれません。サザンカには多数の園芸品種があるため、いろいろな個体差も出てくるのでしょうか。
 カンツバキは都市では生垣などにもよく利用されています。品種の多さから花色や花弁の数、葉のつきかたなどいろいろな個性があるようです。この季節に散歩していると家庭の庭先にいろいろな形のサザンカが花を咲かせています。ぜひ、冬のお散歩にサザンカ観賞をお楽しみください♪



カンツバキ  こんなところで大活躍!

 サザンカは冬の花木として庭木や生垣に、いろいろな園芸品種が利用されています。
 紫色を帯びた色合いで半八重の直径12㎝ほどの大きな花を咲かせる'シウンダイ'、ふちにしわの多い花弁をつけ蜜が多く芳香のある'ヒノツカサ'、白地に紅色のぼかしが入った花の'オオミゴロモ'などなど、にぎやかな花をつけたサザンカで冬のお庭は彩られているのですね。
  
 
参考文献 〈岩崎哲也『都市の樹木』文一総合出版(2012.4.30)〉
〈川崎深雪『樹に咲く花 離弁花② 』株式会社 山と渓谷社(2000.10.25)〉
〈川崎深雪『日本の樹木』株式会社 山と渓谷社(2011.12.15)〉