ヒイラギナンテン
学 名:Mahonia japonica
科 名:メギ科
原産地:中国~ヒマラヤ
植栽場所:玄関他
(写真はヒイラギナンテンとマホニア・ロマリフォリア(Mahonialomarifolia)
との種間雑種の園芸品種‘チャリティー’)
柊(ひいらぎ)‘ 英語では ‘holly(神聖な)’という意味でそのトゲが邪気
を祓うためとても縁起のよい植物として扱われています。
ただ、この学校で植物分類を学んでいる私達学生は‘ヒイラギ’と聞くと悩み
ます。「ヒイラギはモクセイ科で対生、でもヒイラギモチはモチノキ科で互生、
ヒイラギナンテンはメギ科で羽状複葉・・・」と先生の説明される言葉がお経の
ように聞こえてしまいます。そうです。同じヒイラギと名前が付くのですがそれ
ぞれ違う科の植物なのです。縁起の良い名前なので多用されたのでしょうか・・・
その中で今回紹介する植物は‘ヒイラギナンテン’です。ナンテンは難を転ず
るという意味ですからヒイラギと名がつく植物の中でももっとも縁起が良い名
前のように感じますね。
羽状複葉の小葉1枚1枚が異なる大きさで、触れることのできる空間がなかな
か見つかりません。また、その葉柄(複葉の基部)にまで小さくて固い小葉があ
り葉を摘みとることも無傷ではできないと感じました。
ヒイラギナンテンの植栽されている空間はまさに結界のようにさえ感じます。
‘柊’はもともと‘疼らぐ(ひいらぐ)’でそのトゲがヒリヒリ痛むという意
味があるそうで、その名の通り触れるとヒリヒリと痛みを感じます。
他のヒイラギと名前がつけられている植物にも触れてみましたが、触れにくさで
はこのヒイラギナンテンが1番だと感じました。
ヒイラギの中で最も触れにくい→邪気を祓える→縁起がよい、それがヒイラギナ
ンテンと覚えると‘ヒイラギ’の悩みが1つ解決した気がします。
こんなところで大活躍!
公園や街路樹、学校などの
植え込みに多く植えられて
います。
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参考文献: 都市の樹木433 岩崎哲也
広辞苑 新村出編 岩波書店