ジャーマンアイリス
|
写真:ジャーマンアイリス |
学 名:Iris germanica
科 名:アヤメ科
原産地:ヨーロッパ
植栽場所:一般駐車場から講義棟への道沿い
別名「ドイツアヤメ」などとも呼ばれるジャーマンアイリスは、虹の花といわれるほど、ひとつの花茎に4~5輪の色彩豊かな花を次々に咲かせます。他のアヤメ類と異なって、乾燥した用土を好み、高温多湿と水のやり過ぎに注意が必要です。2~3年に一度は株分けをして株をリフレッシュさせ、植え付け時は、根茎の肩や背を出して行うとよいでしょう。晩秋~春にかけて植えると、サイズや品種にもよりますが、その年に開花しないこともありますが、秋に植えると翌春にほぼ開花を楽しむことができます。また、芳香種や巨大輪種、二季咲き種などもあり、花色も紫・白・黄・桃・茶・橙・黒などと、とても豊富です。
「いずれがあやめ、かきつばた」という言葉を聞いたことがある方もいるかと思います。アヤメとハナショウブ、カキツバタは姿がよく似ていて、とても見わけにくいと思います。
その特徴を少し整理しますと、
アヤメは、排水の良い草原に生え、花弁の弁元に網目状の模様があります。ハナショウブは、湿原や水分の多い草原に生え、花弁の弁元に黄色い目型模様があります。カキツバタは、湿原に生え、花弁の弁元に白い目型模様があります。
また、ショウブは、湿地に生え、葉は上記のものによく似ますが、アヤメ科ではなく、花はサトイモ科独特のがまの穂のような花を咲かせます。端午の節句に菖蒲湯などとして用いられるものがこのショウブで、季節を感じさせてくれる花のひとつでしょう。
ここで一句、
花よりも 薫りたのしむ 菖蒲かな 湯につかり思う 遠き故郷 (詠み手:後藤田政春)
今回紹介した、ジャーマンアイリスの他に、とても多くの園芸品種がありますので、自分の好みや用途に合わせたものを選んで使ってみてはいかがでしょうか。
<参考:上手な植物選びで今すぐ庭づくり ベランダガーデニング 植物ガイド 久世利郎 グラフィック社 2010年10月25日>
<参考:タキイの農園芸通販カタログ 花と野菜ガイド2013年夏秋 瀧井傳一 タキイ種苗株式会社 2013年6月1日>
<参考:アヤメ 見分け方 http://www.kamoltd.co.jp/kakegawa/miwake.htm>