トウカエデ‘花散里’
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写真:トウカエデ'花散里' |
学 名:Acer buergerianum ‘Hanachirusato’
科 名:ムクロジ科
原産地:中国、台湾
花 期:4~5月
植栽場所:アルファガーデン
見て下さい、この姿を。美しい、もはや神々しいと言っても良い程です。ゴールデンウィーク中には、この樹を撮影したり、樹の前で記念写真を撮っていく方もいたみたいです。
この樹木の種名は「トウカエデ」、品種は「花散里(はなちるさと)」と言います。
トウカエデは中国原産の落葉高木で、1721年に中国から長崎に入ったとあります(参考①)。環境適応力が大きく、病害虫に強いので大都会の道路環境にもよく耐えるそうです。
そのためか、一般道の高木植栽本数は全国で5位、中部地方では1位(2007年調べ)とのことです(矢口 2013)。同じカエデ属で庭木によく用いられる「イロハモミジ」と比べ、
樹形がまっすぐ、端正な印象なので、確かに街路樹向きな樹種だなぁと思います。
葉の形は同じく街路樹としてよく用いられる「ユリノキ」と少し似ているでしょうか。私が初めてみたときはカエデの仲間とは分りませんでした。
果実はカエデ属でよく見られる「翼果」というもの付けます。これはその名の通り翼のような部分を持った果実で、風にのって、普通に落下するよりも、
遠くへ種を飛ばすことができます。
この花散里という品種は、季節により多彩な葉色を見せてくれます。春は写真のような、まるで花白く、初夏にはさわやかな黄緑、秋には鮮やかな赤色というように。
花散里に限ったことではありませんが、開花時期だけが見頃ではないのです。
そんなこんなで、この美しい「白いトウカエデ」が見られるのも、今年はあとわずかでしょう。是非みなさんもALPHAへ見に来てください。
それではここで一首
衣替え 春は白く 秋紅く 人も樹木も 一緒だね(詠み手:ムッシュ・ムラムラ)
<参考①:北村四郎・村田源(2002)原色日本植物図鑑木本編I, 保育社, p299-300.>
<参考②:矢口行雄 監修(2013)増補改訂 樹木医が教える 緑化樹木辞典 ハンディ版, 誠文堂新光社, p306-308.>